硫酸マンガン(Ⅱ)

  • 英名/和名/別名

    硫酸マンガン(Ⅱ)
    Manganese(Ⅱ)sulfate【化管法】
    硫酸マンガン;Manganese sulfate

  • 化審法化学物質

    (1)ー477 安衛法 公表

  • CAS番号

    (無水物)7785–87–7 (1水和物)10034ー96ー5

  • GHS分類ID番号

    495(7785—87—7),963(10034一96一5)

  • 性状

    ●MnSO4・7H20
    ●分子量(式量):277.11
    ●桃色粘晶(斜方晶系,単斜晶系)
    ●比重2.1(無水物2.9)
    ●無水物の融点700℃、850℃で分解、270℃で無水物となる
    ●水に易溶(水100gに34.78g/0℃)
    ●アルコールに不溶
    ●わずかに風解性
    ●7水和物のほか1、2、3、4、5、6水和物が存在

  • 規格

    試薬JIS K 8997-12(五水和物)。肥料取締法による公定規格では水溶性マンガンを10%以上含み有害成分として遊離酸が0.5%以上あってはならない。

  • 用途

    乾燥剤(塗料、印刷インキ用)、窯業用顔料(リン酸マンガン、陶試紅)、金属防錆(リン酸被膜)、肥料(マンガン肥料)、マンガン塩製造、触媒

  • 製法

    ●炭酸マンガン鉱を粉砕、硫酸を加え溶解する。不溶分を沪別、加熱濃縮、放冷結晶、遠心分離して乾燥する。
    ●二酸化マンガン鉱を粉砕、硫酸と還元剤(デンプン、糖蜜、バガスなど)を加えて加熱溶解、沪過、加熱濃縮、放冷結晶、遠心分離して乾燥する。
    ●二酸化マンガンと硫酸を酸化剤として用いる有機合成反応(ハイドロキノンの合成など)の廃液中に硫酸マンガンとなっているものを結晶分離することもある。

  • 取扱注意

    850℃以上に加熱すると分解し、腐食性のある有毒なヒュームを生成。
    保護具:保護手袋、保護衣、安全ゴーグル、保護メガネ

  • 毒性

    許容濃度0.3mg/m³ ACGIHO.2mg/m³(TWA)(マンガンおよび無機化合物,Mnとして)。管理濃度0.2mg/m³(マンガンおよびその化合物,塩基性酸化マンガンを除く)。
    RTECS=(7785-87ー7)急性経口毒性LD50:2,150mg/kg(ラット)。目、皮膚、気道を刺激、粉じんを吸入すると気管支炎咽頭炎、肺炎を起こすことがある。
    吸入した場合、新鮮な空気の場所に移し安静に。目や皮膚についた場合、多量の水で洗い流す。

  • 適用法規

    化管法 第2条第1種指定化学物質。
    労働安全衛生法 施行令別表第3特定化学物質(第2類物質)、施行令第18条、第18条の2(名称等を表示し、又は通知すべき危険物及び有害物)。