石膏の種類(ここにページタイトルが入ります)
石膏には、4種類の書き方があります。「膏」の字が非当用漢字のため、関連JISでは、「石こう、せっこう、セッコウ」があり、今のところ最新JISでは、「石こう」となっています。
厚生省医療用具として分類されている名称も「石こう」となっています。
したがって、官庁などへの対外的文章には、「石こう」と書くようになっています。
ただし、“無機マテリアル学会”では、「せっこう」で統一されています。
さて「石膏」は、その結晶形態、状況により呼び方も変わります。 参考までにまとめてみました。
二水石膏
(Caso4・2H2O/単斜晶)
硫酸カルシウム二水和物、硫酸カルシウム二水塩、石膏石、結晶石膏、原料石膏、化学石膏、石膏原石、アラバスター、雪花石膏、雪花石
半水石膏
(CaSO4・1/2H2O/三方晶)
硫酸カルシウム半水和物、硫酸カルシウム二分の一水塩
*結晶形の違いで次ぎの2つに分類されます
①α型半水石膏/α石膏、硬質石膏、硬質半水石膏、高強度焼石膏、硬石膏(正しくない歯科業界用語)
②β型半水石膏/β石膏、焼石膏、普通石膏(硬質石膏に対する歯科業界用語)、鋳込用石膏(陶磁器業界用語)
名称/化学式 | 原料石膏 CaSO 4 ・2H2 O |
原料石膏 CaSO 4 ・2H2 O |
|
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化学反応 | ↓ 脱水 ↓ |
↑ 水和 ↑ |
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名称化学式 | 焼石膏・硬質石膏 βCaSO 4・1/2H2O αCaSO 4・1/2H2O |
焼石膏・硬質石膏 βCaSO 4・1/2H2O αCaSO 4・1/2H2O |
|
化学反応 | ↓ 脱水 ↓ |
↑ 吸水 ↑ |
水和CaSO 4・2H2Oへ ↑ |
名称化学式 | 乾燥用石膏 IIICaSO 4 |
乾燥用石膏 IIICaSO 4 |
熟成について
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工業的に焼石膏を製造する場合、時間短縮と硬化時間を不必要に硬化促進する2水石膏が残らない様に高い目の温度で焼成する。これにより、一部Ⅲ型無水石膏が混入することが一般的である。
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Ⅲ型無水石膏は、反応性が高いため、空気中の水分により全て半水石膏になり、更に余剰の付着水が付いた状態で販売されることが多い。この状態になることを「熟成」と呼び、適正な熟成品は作業性も性能も良くなる。
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ただし、付着水が多すぎて過剰になると過熟成あるいは風邪引きとも呼ばれる状態となり、作業性が悪化、硬化時間が早くなり、使用困難となる。そのため、使用後はポリ袋や金属缶などでの密封保管が推奨される。
取り扱い製品一覧
焼石膏は、水と反応して、二水石膏となり、その結晶がからみ合うことで、凝固する。
CaSO4・1/2H2O+3/2H2O→CaSO4・2H2O
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01
焼石膏100gに対する水の量(ml,cc,g)を混水量という。
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02
焼石膏中にα型半水石膏の配合が多くなると、標準混水量が小さくなる。
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03
同一の焼石膏について、混水量を小さくすると、凝固時間(作業時間)は短くなる、強度・膨張が大きくなる。
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04
水温(スラリー温度)を下げると、凝固時間(作業時間)は長くなる、強度・膨張が大きくなる 。
まとめ
使用済み陶磁器型材用石膏型は、廃型(故型)と呼ばれ、焼石膏の原料、セメント原料に利用されています。
近年、セメントに利用される廃型(故型)は、セメント自体の総生産量の減少及び安価な輸入天然原石や、排煙脱硫石膏へのシフトなどで、減少傾向にあります。
一方、産業廃棄物として処理した場合、廃棄可能な場所の減少もあり、陶磁器の生産地では大きな問題になってきています。
使用済み石膏廃型(故型)は、高品質原料の利用により、使用後も高い純度であり、その有効利用は今後の大きな検討課題となると思われます。
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