塩化マンガン(Ⅱ)

  • 英名/和名/別名

    塩化マンガン(Ⅱ)
    Manganese(Ⅱ)chloride【化管法】
    塩化マンガン;Manganous chloride;Manganese dichloride;Manganese chloride;Manganese(Ⅱ)chloride tetrahydrate

  • 化審法化学物質

    (1)一235 安衛法 公表

  • CAS番号

    7773-01-5(4水和物)13446–34-9

  • GHS分類ID番号

  • 性状

    ●MnCl2・4H2O
    ●分子量(式量):197.91
    ●桃色単斜晶系結晶
    ●密度2.01
    ●融点87.6℃(4水塩)
    ●650℃(無水物)
    ●沸点106℃(4水塩)
    ●193℃で無水物となる
    ●8℃の溶解度(151/100水)
    ●アルコールに可溶、エーテルに不溶
    ●わずかに潮解性

  • 規格

    試薬JIS K 8160-10(四水和物)

  • 用途

    染色工業、医薬品、塩化物合成の触媒、塗料乾燥剤(乾性および褐色ピグメント)、塗料乾燥剤のホウ酸マンガンの製造、化学肥料の合成促進剤、試薬、ガラス、軽合金用フラックス、印刷インキの乾燥剤、乾電池、マンガン、ゼオライト、窯業用顔料

  • 製法

    原料鉱を粉砕して反応槽に入れ、塩酸を加えて溶解する。不溶解分を沪別したあと、加熱濃縮、放冷結晶、分離乾燥。
    ただし、二酸化マンガン鉱に塩酸を加えると塩化マンガンが得られるが、同時に有毒な塩素ガスが発生し、そのため塩酸消費が大になるのであらかじめ二酸化マンガン鉱に還元剤としてデンプンなどを加えてから塩酸を入れるか、一度硫酸マンガンとしてから塩化カルシウムを加えて塩化マンガンとする方法もある。

  • 取扱注意

    マンガン粉末は火源の存在により爆発の危険あり。また、水または水蒸気と反応して水素を生じるので、それによる危険あり。アルミニウム粉じんと激しく反応し、火災や爆発の危険をもたらす。排気装置を設けること。
    消火剤:乾燥砂、特殊粉末消火薬剤
    保護具:粉砕作業など粉じんが飛散する場所では防塵マスク着用。呼吸用保護具

  • 毒性

    許容濃度0.2mg/m³[マンガンおよびマンガン化合物(Mnとして,有機マンガン化合物を除く)]
    ACGIH0.02mg/m³ (呼吸性画分,TWA)、0.1mg/m³(吸入性画分,TWA) (マンガンおよび無機化合物,Mnとして)。
    管理濃度0.2mg/m³(マンガンおよびその化合物,塩基性酸化マンガンを除く)。RTECS=急性経口毒性LD50:1,484mg/kg(ラット)。

  • 適用法規

    化管法 第2条第1種指定化学物質。
    労働安全衛生法 施行令別表第3特定化学物質(第2類物質)、施行令第18条、第18条の2(名称等を表示し、又は通知すべき危険物及び有害物)。